vol54 2007 もてぎ7時間耐久レース(決勝3)

スタートから4時間が経過する。ここまでトシ、オレ、サトシ、ブンゲンと大切につながれたバトンがまたオレへと戻り、いよいよ勝負を仕掛け始める二度目の走行が、14時16分にスタートした。

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ブンゲンが8位まで引き上げた順位は給油の強制5分間ピットインにより、ピットアウト時には8位へと落ちていた。

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だが、マシンの状態は非常によく、OEM車輌の基本構成をほとんどイジらない設定としたCBR1000RRは、耐久レース特有のマシンのタレはほとんどなく、燃費のことを除けば快調なペースを維持できている。

回転数は11000に抑えこみ急激なアクセル開閉を行わず、とにかくストレートは伏せてコーナーは速く・・・燃費走りとはいっても体への負担は逆に大きかった。2分2秒近辺のタイムで推移する。

スプリントでは1分57秒台でのラップアベレージと考えると、それよりも5秒も遅いことになるが、しかしエンジン、車体ともに完全なるノーマル、しかもFIも燃費用改造はしておらず、その中で11000回転キープということを考えれば、十分なペースなのかもしれない。もちろん周囲のアベレージもさほど上がっていないからこそ、順位は上がる。

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8位スタートですぐに7位まで上がり、次いで6位、5位、4位、2位………。

そしてこのスティント終盤には、ついにこのレースで初めてトップに立つことに成功した。

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15時13分、132LAPを走り終えてピットインする。ここでタイヤ交換を行い、15時18分、ブンゲン二度目のスティントがスタート。ここまで3人のライダーが頑張ってくれたお陰で、珍しく(というか今までにない)一度もフルコースコーションがなかったにも関わらず、ノーマルタンクでの6回ピットで済みそうだった。つまりここから、ようやく本気でのアタックが可能となった。

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アウトラップでは3位に崩落するも、それをキープ。4~6秒台で走るブンゲンはポジションをしっかりと守って159LAPを走りきり、16時6分にピットに戻った。ようやく全開で走れたことで、ブンゲンも満足げだった。

いよいよ残りは50分弱。

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ここまで、2002年のもて耐以降、梨本塾が誇る最高のブレーン、そしてアオさんが凄まじい勢いで数式演算を繰り返してくれていたおかげで、あらゆるシュミレイトから「全開でOK]という結果が弾き出された。

あとは自分が「やるだけ」だ。

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16時11分、万感の思いを込めてピットアウトする。次周のコントロールライン上を5位で通過した。トップとは1周+アルファ2位とはほぼ1周、110秒近い差があったが、諦める気はサラサラなかった。

16で免許を取ってからここまで続いたレース人生。鈴鹿へ渡り天井と地べたの両方を味わって食えるようになって初めて東京へ戻った。しかしその後の8耐でのシングルフィニッシュやもて耐での表彰台に想いを馳せることはない。それよりも、もっと楽しく自分の描いたレースだけをずっとやってきた自負があった。

プライベーターで戦った国内A級250、そしてGP250、鈴鹿で戦ったNKシリーズ、モリワキとして参戦した8耐やSBK。そしてそれまでの形態の一切をかえて挑んだ梨本塾レーシングとしてのレース。またこれらと同時進行で行っていた、毎年一回スペインで戦うマスターバイク。そういった素晴らしき肥やしすべてを成熟させるのが、いま、ここだと思った。

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まずはトップに追いついてぶち抜き同一周回へ。順位はすぐに5位から3位へと上がる。さらに2位と100秒以上あった差を周回ごとに詰めていく。CBRは未だ絶好調だった。

この感触、レーサーマシンではなく、あくまで市販車に近い柔らかなフィーリングこそが、普遍性を持つ可能性そのものだと思う。すなわち、誰もがスーパースポーツを楽しんだりすることが出来るようになるかもしれない具現例だ。

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レース最終盤、梨本塾とアオヤマのスタッフたちがいっせいにピットウォールに立ち上っているのが見える。懸命にサポートを続けてくれたすべての顔が思い浮かんだ。残っている力を振り絞って、精一杯フロントを引き上げる。

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2位との差を17秒にまで詰めたところで、ついに7時間耐久レースのゴールとなった。

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梨本塾レーシングASアオヤマ☆、2007年もて耐、3位入賞。

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つづく
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by kei74moto2006 | 2007-09-03 10:04 | 2007もて耐


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