vol 50 もてぎロードレース選手権 R3

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 いよいよ今年三回目のモテローとなる。

 ただこれまでと大きく異なるのは、翌日にもて耐の予選があるということ。ということはつまりほぼ併行してスケジュールは組まれているため、かなりハードなものとなることが予想された。

 スプリントCBRは前回からの仕様変更はなく、足回りだけセットアップすればいけるのではないか、と考えていた。

 公式練習では特別よくもなく悪くもなくというタイムだったんだけど、フロントに溜まるパートで巻く、という症状が出ていて少し気になっていた。130Rの飛び込みやダウンヒルエンド、最終区間などでどうもフロントタイヤが切れ込んでくる。今までこういう症状は出ていなかったので、少しセットアップを変えてみたものの、症状に改善は見られなかった。温間時のエア圧も2.4前後(F)と、特に問題はないものの、中古タイヤで59秒前半くらいのペースでやはりフロントが落ち着かなかった。

 迎えた予選。

 ひとまずフロント周りの確認をした上でアタックするものの、やはり気になって思い切れない。行こうとしたときにシュルシュルと抜けてしまう感じで、130Rの飛び込みも結構慎重になってしまった。

 57秒台には入ったもののフィーリングはよくなくて、これではラップレコードの56秒台は狙えないなと悶々としてしまった。

 ちなみに今年のモテローは、フルコースでのレースはこれで最後。つまり年間4戦のうち、2戦が東コースでのレースとなる。残りは最終戦の10月だが、これも東コースでのレースだ。正直いうと、東でのレースはあまり面白くない。走っていても、醍醐味となるような部分がまったくないからだ。もともともてぎはライダー冥利につきるというか、そういうレイアウトではないので、速く走ってもあまり達成感がないコースだが、エントリフィーにはじまってあらゆることでお金をサーキットに落としている身としては、これは非常に寂しい限りだ。もちろんフルコースでやる場合と東でやる場合とではコストをはじめ色々と異なってくるのだろうが、レース現場としては、ピット施設も思うように使えない場所でのレースというのはかなり厳しい。

 レースに戻る。

 予選はポールだった。これで四連続ということになるが、その前に自分のイメージどおりに走れていない、ということが大きい。イメージどおりであれば、たとえ予選タイムが出ていなくても決勝でやれる自信がつくものだけど、今回はイマイチそういう感覚がなかった。要は走っていてあまり楽しくなかったのだ。

 スタートでは例によってCBRクラッチ張り付き病に瞬殺され、ガックンウィリーとなり出遅れる。すぐに三番手まで追い上げたが、この先どうするか少し考えた。

(みんな応援しに来てくれてるしな~今回はちょっと時間かけて抜こうかな)

 これが、余計な目論見だった。

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 二周目のV字コーナー進入。

 まず二番手のマシンを抜きかかり、ついでトップも抜こうとしたとき、トップのマシンが進入でケツを振った。行き場を失いそうだったので、抜かずに引くと、そこに二番手のマシンが再度鼻先を突っ込んできた。(………ここに入れるのか?)内側を見ると、すでにケツが流れまくっていて、ハイサイド直前。(うお~そのままオレんとこに吹っ飛んでくんなよ!)。

 一瞬立て直したかに見えたが、あえなくそのままハイサイドとなり、まずマシンが突っ込んでくる。予感はあったので、なんとかギリで右にかわすと、今度はフロントタイヤのすぐ前にヘルメットが転がってきた。(うおッ、踏む………)

 ………今度は左に避けて、ほんとに、なんとかギリギリで回避できた。

(こりゃやっぱし早めにアタマ獲ったほうがいいな、すぐに前に出よう)

というようなことを0.001秒くらいで考えた直後だった。

 ズドンッ。

 左足に激痛。「!!!???」何かが思い切り当たった。すぐにアクセルを開けてシフトアップしようとすると、ペダルが見当たらない。下を向くと………無残にもステップが内側にめり込み、一切操作不能というほど折れ曲がっていた。どうやらさらに後続の車両が、オレを抜きざまに当てていったらしい。

 どうすることも出来なかったので、そのままピットイン。敏腕メカ本橋君に「ステップが曲がってる。折れてもいいから思い切り引っ張り出して!」と告げる。

 しかし頑丈なモリワキステップは少々のことでは元通りにならない。かなりの力でメガネレンチで引っ張っているものの、ビクともしなかった。

「マジに折れてもいいから、思い切り引っ張りだせ!」

「ハイ!」

「うりゃ~~~~~~!」

 ボギンッ!ゴロゴロゴロ~。

 折れたステップと一緒に転がっていく敏腕メカ本橋君。場内放送で「ナシモトナシモト」と騒いでいる最中で、みんな結構注目していたから、正直このときは笑ってしまった。

 だが笑ってもいられない。たまたまもて耐車両を降ろしてあったので、そのステップを換装することにする。本橋君と松ちゃんが速攻で作業してくれて、わずか3分程度でコースに戻ることが出来た。

 さて、どうするか。

 コースには戻ったものの、チンタラと走っていても面白くない。現在トップを走っているのは全日本のST600にも出場している選手らしい。今まで一緒に走ったことがなかったので、まずは走りを見てみたくなった。

 しばらく待っているとトップの選手がやってきた。二番手は………あ、オレに当てたバイクじゃねえか(苦笑)。まあレースだから仕方がないんだけど、プロレースでもないシーンでの接触事故というのはなるべくない方がいいと思う。残るのが遺恨くらいならまだしも、怪我でもしてたら趣味とはいえなくなってしまう。

 ひとまずトップの背後について走りを見物した。今回はじめて一緒に走る選手だが、全日本に出場しているだけあって、けっこう鋭い走りをしている。

(やっぱこのまんまゴールするのがマナー………かな)

 などと考えていたんだけど、誰かを抜くために出場するのがレース、と考えれば

(ん、やっぱ抜いちゃおっと)

となった。

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 最終ラップに前に出て、そのままブルーフラッグとチェッカーフラッグを同時に受けるという貴重な経験をした。これはつまり周回遅れだがトップを抜いてきたオレへの「ブルーフラッグ」であり、またその周回にゴールとなるトップの彼へのチェッカー、であった。彼の後ろであればそのままゴール、しかし前に出てしまったので、オレはもう一周することになった。

 去年からもてぎでレースをするようになってからこういうケースに見舞われたのははじめてだったが、ひとまず最後は思い切り走れたのでよしとしたい。そもそもはじめから全力で行かなかったのが運のつき。次回最終戦では、練習から120%の走りでやってみたいと思う。

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 今回も応援に来てくれたみんな、本当にありがとう!




CBRチャンレンジ~special thanks~

 ホンダ

 ブリヂストン

 ASアオヤマ

 モリワキエンジニアリング

 アライヘルメット

 クシタニ

 KDC

 D.I.D

 ベスラ

 NUTEC

 NGK

 SUNSTAR

 モーターサイクリスト

 ドクターSUDA

 梨本塾大応援団

 雅会

 アオさん

 本橋くん

 ブンゲン

 浜松のナグタン

 鈴鹿のツネさん

 梅田のマッチャン

 王子の隊長 

 ~もて耐予選に続く~

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by kei74moto2006 | 2007-07-16 00:38 | 2006-07 もてぎ選手権


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