カテゴリ:2006-07 もてぎ選手権( 29 )

vol 44 2007 もてぎロードレース選手権 R1 (予選)

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 予選が始まる前に、ちょっとしたトラブルがあった。

 バッテリーがあがったのだ(笑)。


 でもこれって所有バイクや車が多いとシャレにならないコストとなってしまう。乗用車、トランポ、レーサー、ビックマシン、スクーターの計5台がよりによって一緒の時期にバッテリー上がりとなると、それだけで7万以上の出費だ。車検だ保険だなんだが思い切り重なってもいるので、う~んとアタマを抱えていると

「知り合いの映画監督がバイク用バッテリーを100コくらい欲しがってるんだけど、タダでない?クレジットロールに入れるから」

なんてメールが映画関係者から入って、携帯を叩き折りたくなった。韓国映画のクレジットに「梨本塾レーシングASアオヤマ」などと入ったところで、ヨン様はトミンに来てくれない。(別に来てもどうってことないんだけどさ。バイクに乗せてやるだけだ)。

 予備バッテリーを組み込み、そちらもごきげん斜めということで急速充電。なんとか予選には間にあったものの

「だから寒い時期のレースはイヤなんだよ」

と若干ふて腐れモードになってしまった。

 予選時の路面温度は20℃スタート。ベストではないがハードコンパウンドでもなんとかこなせる環境だ。

 走り出してすぐはとにかくタイヤと路面の状態をチェックする。これでもかというくらい慎重に、色々な場面での反応を探ってみた。やはりエッジグリップが低く、踏ん張りどころで無理が効かないのが分かった。

 今年走り出してからはまだ一度も「本気」で走ってない。自分の納得がいくコンッディションになるまでは、とにかくキッチリと現状把握することが先決だ。

 この予選でもそんな状況にかわりはなく、去年の10月とまったく同じセットアップに戻しても、フィーリングは大きく異なったままだった。

 流してから少しペースを上げて、また流して確認して少しペースアップ、ということを繰り返して58秒台に入る。コーナー入り口からバッチ~ンと倒しこんでいきたい衝動に駆られるものの、そこをグッとこらえて丁寧に丁寧に走る。

 リーダーボードトップはもてぎマイスターの黒川選手。どうやら7秒台に入れたらしい。誰かが7秒台に入らなかったらアタックしないと決めていたんだけど、入ってしまったからにはワンチャンスでトライしてみよう。コーナー進入時のリヤのスッポ抜けに注意して、ペースアップした。

 各コーナー毎のクリップ付近、及び、立ち上がりにおいてはあまりタイヤの存在感がなく、開ければ激しくスピンしてしまう。ただ、新しくなったフロント「BT002プロ」には安心感があって「放り投げる感じで」乗ってもグリップを失うことはなかった。

 ダウンヒルまで耐えて、次の左をすごくゆっくり廻り(ここが今回一切攻め込めなかった)丁寧に最終を回って57秒4。走っていてあまり速い感じはしないんだけど、ここで去年のベストに近いタイムが出たので、まあよしとする。

 ポールは獲れたものの、いかんせんレーススタート時刻は「16時20分」。予選よりも路面コンディションがよくなるはずがなかった。

「タイヤウォーマーも大事だけど、グリップヒーターも欲しい」

 なんでレーサーマシンにはグリップヒーターがないのか昔から不思議でしょうがない。

 あ、バッテリーが上がるからか(笑)。

 つづく
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by kei74moto2006 | 2007-03-24 00:30 | 2006-07 もてぎ選手権

vol 43 2007 もてぎロードレース選手権 R1 (フリー走行)

 いよいよレースウィークに入った。

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 はじめての「梨本塾レーシングオートショップアオヤマ」カラーとなったカウリングを装着しての走行となる。今年もお世話になる色々なスポンサーさんのステッカーもきれいにアオさんが貼り付けてくれた。CBRのアンダーカウル形状はすごく複雑なので難しいんだけど、アオさんはすごくそれが上手で、まるでプロみたいに(いや、プロなんだよな)美しく仕上げてくれる。ウィーク中にトリックスター代表の鶴ちゃん(鶴田竜二選手)とも話したんだけど

「やっぱバイクはカッコよくなくちゃな!」

ということで一致した。カウルやホイールが汚いバイクっていうのはそれだけでイヤになってしまう。車とか実用性のものは結構どうでもいいんだけど、趣味性の高いものはやっぱりキレイじゃなくちゃ意味がない。トリックスターのZXシリーズは日本で一番カッコいいカワサキ車だと思ってるんだけど、CBRも出来ればああいう風に仕上げたい。

 さて今回のもてぎで苦しんだのは「寒さ」。出稼ぎに行ってたダンナが途中で帰ってきちゃったみたいなバツの悪い寒気団のせいで、公式練習からずっと寒いままだった。

 寒いとエンジンは走るんだけど、タイヤ選択が難しくなる。「寒ければミディアム」というほど単純ではなく、ある程度ペースが速い場合には、逆にそっちの方がタイヤ表面が荒れてしまうこともしばしばだ。

 金曜の公式練習ではJSBクラスと混走。2005年以来久しぶりに今野選手とも走ったんだけど、彼のJSB仕様のK7と比べてもCBRはけして悪くないことが判明した。タイヤはずっと中古を使用していたので、このままでもある程度のペースは確保できると判断。

 ただフィーリングはまだまだ好みになっていなかったので、その辺の調整を日曜日のフリーですることにした。

 決勝当日はさらに冷え込み、朝8時にもてぎに着いたときには「これでレース?ジョーダンだろ?」というくらい寒かった。早速ピットボックス温度計を設置すると「6.9℃」………。犬ぞりレースとか出来そうなほど残酷な気温だ。

 それでも他のクラスは元気に走行している。大昔、2月くらいから一戦目がはじまった筑波選手権を思い出した。タイヤウォーマーもなくてシケインのなかった左高速なんか氷上みたいで「あれに比べりゃマシだ」と思うことにする。

 10時過ぎからの走行ではリヤに中古のハードをチョイス。同じ組み合わせで金曜のフリーでは59秒前半で周回できたんだけど、このときは0秒台がいいところ。やはり路面温度が低く、エッジの存在感がまったくなくてずっと滑ってた。左コーナーに関しては膝をするのがやっとというレベルで、ほとんどテストにならなかった。

 予選は12時50分からだからもう少し路面温度はあがるはず。ならばグリップは出るので心配ない。問題は決勝だ。スタート時刻はなんと16時20分。ん~………。

 去年も17時過ぎっていうレースがあったんだけど、アマチュアの世界で日曜日の夕方にレースをしたくなる人ってあんまりいないんじゃないだろうか?年間ライセンス代を支払い、エントリーフィーを払っても、無料走行できるのは予選と決勝のみのわずか25周程度。黙っててもレースに人が集まる時代ならば問題ないと思うけど、今のご時世では少々厳しすぎる設定だと思う。参加型とするには少しでもこの辺を改善できれば、また違った魅力があると思うのだが。

 フリーを終えてから、本橋くん、ブンゲンらとマシンについての打ち合わせをし、今年一発目の予選に向けて気合を入れた。

 つづく。
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by kei74moto2006 | 2007-03-20 12:42 | 2006-07 もてぎ選手権

vol41 いよいよレースウィーク突入

 二週間前の東コーステスト時とはうってかわる寒気団。

「東京、史上最遅の初雪観測!」

などと例によって無能なマスメディアが騒ぎ立てていても、こっちまで最遅になるわけにはいかない(笑)。走り出しの外気温は6.7℃、路面温度は12℃というほとんど棄権したくなるようなコンディションだってけど、渋々走り出した。

 やはりほとんどグリップしない。こういうコンディションだとコンパウンドがどうとかいう以前の問題で、何をしてもウルトラブラックマークの雨あられ、コーナー毎にミリ単位でゴムが削れているのではないか、というくらい前に進まなかった。

 ピットインしてタイヤを見ると、中古とはいえやはり「アレアレ」。今日はASアオヤマの敏腕メカ本橋君も来てくれているので、気を取り直してマッピングのテストなどを行う。

 トミンでおろした新品ミディアム前後は、今日の一本目の走行でほぼスリックタイヤになってしまったので、二本目は去年使用した中古のハードをチョイス。路面温度も20℃を超えていたので、こちらはほとんど問題なく走ることが出来た。

 少々マッピングを変えたからか、エンジンがすごく元気になったのはいいんだけど、その分フロントが浮きまくりでほとんどロデオ状態。タイムを狙うには程遠い感じなんだけど、走っているといい体ならしになるので飽きなかった。

 今日は明日開催のJSBクラスのマシンもたくさん走っていたので、それがすごくいい指標になった。彼らはみんなスリックを履いていたけど、これだけ路面温度が低いと逆にミゾ付の方が安心して攻め込めるんだろうな。みんな難しそうに走っていた。

 これで事前練習は終了。

 ただ今回は変則的に日曜朝にフリー走行が設けられ、その後に予選、決勝という流れなので、レースまではあと二回テストできることになる。決勝までにどれだけ前のリズムに戻せるががカギになりそうです。

 プチモテロー情報。

 かつてのなし塾生であるキッシーが元気に走ってた。タイムも走りもま~だまだ生ぬるいけど、怪我をせずに頑張って欲しいね。

 昨年から同じクラスに出ているキタリンは今回の練習でもエンジントラブルに見舞われて、どうやら本戦は無理そうだった………。奇跡が起こるかな?
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by kei74moto2006 | 2007-03-16 22:03 | 2006-07 もてぎ選手権

vol39 CBR初走行

 去年の10月のレース以来、約4ヶ月ぶりにCBRでテストした。

 テストといってもほとんど体慣らしみたいなもので、CBRに乗る前にはエッジで別の車両に乗っていたので

「?こんなだったっけな?」

とクビを傾げてしまった。

 JSBほどではないにせよ、そこそこエンジンに手は入っているので、もちろんトミンを走らせる上ではかなり速い(というかオーバークオリティ………)。そのため操作はすごく慎重に、かつ敏速でなければならない。

 しばらく乗ってもなかなか適正な着座位置が見つからなかったので、ピットインして一呼吸おいて、また走る、ということを繰り返した(久しぶりのマシンに乗るときにはこの手が有効。”一間”おくと、人間は驚くほど学習する)。

 しばらくしてようやく本来のペースに戻ってきたところで連続走行。さすがに6秒1~2のアベレージで40周とか回るとすごく疲れる。例えば6秒フラットで20ラップ回るのを100%とした場合、27秒では50%以下、28秒では10%以下の体力しか消耗しない。そのくらいトミンの26秒0というはくたびれる領域だ。

 ただ、これまで色々なトレーニングをしてきたけど、バイクの筋肉を補うのはやはり実践が一番効果的。特に背中廻りや二の腕の内側などは、場面ごとの加速や減速、コーナーワークによってはじめて鍛えられる部分なので、冬場のテストではそういう部分をゆっくりと元に戻していくという意識も大事だ。

 25秒台に何度か入ったところで走行終了。驚いたことに、もてぎのスポーツ走行はレースまでに一回しかない(しかも東コース)ので、あとはそこで完車テストを行って本戦という流れになるだろう。

 さて、例年通り準備不足も甚だしい感じだけど、やっぱりレースがなくちゃ人生つまらない。この3月のレースを実戦テストと捉えて、夏までにはきちんとセットアップをすすめていきたい。

 あと今年からチェーンメーカーのD.I.Dさんにもスポンサードしてもらえることになった。モリワキ時代にお世話になっていたメーカーさんで、現在はモトGPシーンでも大活躍されている。このおかげでたぶん5馬力くらいは得することができるんじゃないだろうか?

 ということで開幕戦は3月18日、もてぎです。

 レース当日はまたバーベキューしながらみんなでワイワイやりたいと思うので、ぜひ応援に来てください。あ、焼き物材料は自分で用意してね?どんだけあってもみんな平らげちゃうので(笑)。
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by kei74moto2006 | 2007-03-03 09:21 | 2006-07 もてぎ選手権

vol37 はじめての表彰式。

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 MFJの表彰式に参加した。

 考えてみると今までシーズンオフの表彰式というものには参加したことがなかった。

「大したことのない人間ほど勲章を欲し、誇示したがる」

 好きな作家がそんなことをいっていたけど、銅像とか立ててる連中を見ると本当にその通りだと感じる。そういうのもあって今までは参加しなかったんだけど、今年は実に色々とあって自分ひとりの力では何も出来なかったと痛感しきりのシーズンでもあったから、逆にオレだけでなく関係者みんなが神様に祝福されいているような気がしたので、参加することにした。

 MFJ主催ということで、モトクロスやトライアル、ロードと三種目、さらには東日本の代表的なサーキットにおける選手権のランカーたちということで、表彰式にはたくさんの人たちがいた。

 しかしながら全日本レベルのものではないので、たくさんライダーがいるといっても知っている人間は一人もいなくて(さすがに分野違いで、さらに小学生とか中学生とか高校生のライダーはまったく知らない)間が持つかなと心配していたんだけど、川島監督や神忠さんもいたので、退屈することはなかった。

 かなり長い時間をかけて丁寧に表彰が行われるんだけど、モテローオープンマイスターからの参加者はオレ一人。なんだよ、オレってヒマなのか?(笑)とにかくもてぎ選手権の名に恥じないよう、そしてまた小~高校生たちの苦味のないスピーチやMFJ関係者のあまり面白いとはいえないスピーチを吹き飛ばすような一言を、と思い、以下のような発言をした。

 このたびは素晴らしい席を用意していただきありがとうございます。ライダーにとってシーズンオフをこのような形で迎えられることは最高の栄誉だと感じます。こういう時間を今後も維持するために、また素晴らしい功績を残した国際的なライダーたちでさえ毎年請求されるMFJ会員の更新料金が、いつかはタダになることを夢見て、今後ともレース界発展のために自分の出来ることをしていく所存であります。ありがとうございました。

 当然拍手喝采、となるはずだったのだが、MFJ職員を筆頭に結構なドン引き。え?まさかみんなMFJからなんかもらっちゃてるの?それって袖の下っぽいやつ?ま、いいや、オレは結構酔っ払っていい気分だし。

 ということでめでたくトロフィーをオミヤに「さ~次のラウンドに行こうぜ!」と吼える川島監督と会場を後にしようとしたそのときだった。

「あのナシモトさんスイマセン」

「ハイ?」

「私、もてぎのモノなんですが、私どものパーティーには参加されますか?」

(ッゲ!日程的にかなりタイトな時期だから欠席しようと思ってたんだよな。ま、いいや、適当に応えておこう)

「前向きに善処します」(なんだこの言葉?)

「そうですか。でしたらトロフィーの方は預からせていただいて………」

「え?」

「再来週の我々のパーティーのお席で再度お渡しするということで………」

「へ?なにそれ?まさかコレ共用ってことなんですか?」

「そうなんですよ~すいません」

 もてぎの人はそういうとオレの懐から優しくトロフィーを抜き取り、それでは宜しくお願いいたしますゥ~と消え去ってしまった。

 残ったのは、かなり勢いづいている空荷のおっさん二名。

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 ま、いいや。
 次のラウンドでも表彰されるように頑張ろうと、オレたちはネオン街に消えた。
 
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by kei74moto2006 | 2006-12-09 17:56 | 2006-07 もてぎ選手権

vol 31 レース前スポーツ走行(10/12)

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 悔しい思いをした前回八月のレースから早くも二ヶ月が経過した。あれから改良に改良を重ね、といいたいところだが、結局この日までテストも走行もゼロ。ぶっつけのままウィークを迎えることになってしまった。マシンの方は若干ながら仕様を変更したが、これが吉と出るか凶と出るかは、実際に走ってみなければわからない。

 ウィーク木曜日、午前九時五十分よりスポーツ走行開始。前回とは大きく気温が異なり、路面温度だけでも10℃以上低い。こういう季節の変わり目は非常に転倒しやすいので用心しながら走り出す。タイヤは前回決勝使用時のBT002中古で、リヤに関してはハードコンパウンドが装着されたままだ。これが今回のレースで適切なのかどうなのかも見極めなければならない。

 走行開始前の目標値は「ひとまず58秒」というものだった。タイヤが中古だろうがハードだろうが、そのくらいは出なければハナシにならない。今回もレコード&ポールは獲ると決めていたので、まずはそこに持っていくためのセットアップを意識した。

 走り出してすぐにマシンのパワーを感じた。手を加えた箇所が項を奏したようだ。特にトップエンド付近では、かなりいい感じで吹け上がるようになった。しかしマシン全体のバランスでみると、どうもおぼつかない。レース用にショート化したファイナルも感触は悪く、当然車体フィーリングもまったくよくなかった。CBRの場合、特にスウィングアーム長にはシビアになる必要があるのだが、ファイナルを変えたことでこれが変わってしまい、どうにもしっくりこない。

 色々とチェックしつつセットアップを試みたものの、効果は薄く、一本目のベストは2分0秒フラットというレベル。これではトップはおろか、自分の走りをすることさえままならない。ここでアタマを切り替え、ゴルフでの戦い方「自分との勝負」に徹して、マシンバランスを見直すことにする。

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 午後は13時5分からスタート。前後サスの設定を大きく変更してトライした。しかしこれも効果は薄く、どうも自分の思うような感触にならない。今回の仕様は「自分の好み」ではなく、当然ライバル勢とのバトルに勝てるのを狙ったものだったため、ショートファイナル化もそれに含まれた(以前どこかに書いたが、CBRで10000回転付近まででGSXRと同じ馬力を発するのには、1000回転のラグがある。つまり、例えば10000回転でCBRが150馬力前後とすれば、GSXRは9000回転で同馬力を発する。このラグを少なくするには、当然ファイナルを変えて高回転を多用するか、徹底的にコーナリングスピードを上げていくしかない)。

 三本目。ファイナルを元に戻しての走行。エンジン回転数、及び加速力的にはかなり鈍い感じになってしまったが、スウィング長的には適切な位置となり、突込みから立ち上がりまで安定感が出た。ここまでタイヤは八月決勝時のものを引っ張っていたのだが、なんとか59秒中盤にまで持ち込む。

 しかし新たな問題が出た。実は午前中から少しずつ出ていたのだが、11000回転付近でエンジンがモタつくのだ。ストレートではまったく問題ないのだが、パーシャルからの開け始めで、開けてもついてこないという症状が出ていたのである。仕様変更と季節の変わり目ということで、MAPも当然変えなければならないが、今日はメカニックの本橋君もコンピューターも来ていなかったので、対処しようがなかった。明日の公式練習ではまずこの問題を解消出来るように、全力でセットアップに取り組みたい。

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 久しぶりにサーキットの夜にマシンを整備する、ということをした。左から右へと湯水のごとく働いた金すべてを使って(いや、正確には大きくマイナスだった)戦っていた十四~五年前のGP250時代を思い出して、楽しかった。世の一切に感心がなく、レースの中で己の刃をどこまで鋭利にするかということしか考えない中でのマシン整備。己の八重歯を営利目的にするようになったらオシマイだ………。この日は知り合いの社長に頼み込んでゴルフ場ホテルにチェックイン、栃木テレビでやってたゴルフ番組を深夜まで見たものの、もちろんノープレー、ノースウィングでチェックアウトした。

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photo by yamadasan & kei
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by kei74moto2006 | 2006-10-16 20:00 | 2006-07 もてぎ選手権

vol30 いよいよ最終戦。

 今週末はCBRチャレンジ2006シーズンのいよいよ最終戦となる。五月の初参戦から約半年を経て、三度目の挑戦だ。

 昨年はJSBをGSXRで戦い、そこで「やはりずっとレースがしたい」と痛烈に感じて、今年は自分で出来る範疇でそのベース作りをしようと思った。そんな思いつき的な身勝手プロジェクトながらも、ホンダ、ブリヂストン、モリワキエンジニアリング、そしてオートショップアオヤマをはじめ、色々な方々が惜しまず協力をしてくれている。元来このプロジェクトは来年「なし塾のみんなでもて耐をやる
」ための一環でもあるため、特にコスト的な制約が厳しい中でのチャレンジとなった。ゆえにアタマを使う作業(ヘディング的な部分もあるが…)が多いので、これはこれで楽しい経験となっている。

 当初は開幕から優勝をするつもりでいたんだけど、そんなに甘いものでもなく、未だ勝利を果たせていない。それでもゆっくりと階段を上がるように一段ずつレベルアップしている。開幕の二位は実質三位であり、二戦目が二位、次こそは…という思いは強い。もちろんゴルフ同様「次のコーナーでどうなっているのか分からない」のがバイクレースの醍醐味でもあるため、今回もそんなに甘いレースにはならないだろうと思っている。(ところでこの国ではものすごくF1が盛り上がっているような報道があるが…実際オレ自身は昔からまったくといっていいほど興味が湧かない。鈴鹿から富士に移るとさらにつまらなくなるだろう。それでも富士に、という流れが平然と行われる興行会に、自分の中のレース的な魅力は見出せない)

 ちなみに前回のレース以降、CBRでのテスト走行は「ゼロ」。もてぎの走行スケジュールがほとんどなく、また数少ない走行日は雨だったため、走れなかった。色々とテストしなければならないことも多かったのでこれはアンラッキーだったが、こういうことも踏まえての草レースなので、受け入れてレースをするのが正しい姿勢だろうと思う。もちろん狙うのはアタマのみ。今週もお世話になる皆さん、宜しくお願いいたします。また楽しくバーベキューしましょう。料理長のとし、宜しくね(笑)。

 レースウィークスケジュール

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 使用予定ピットは32番です。
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by kei74moto2006 | 2006-10-09 11:22 | 2006-07 もてぎ選手権

vol29 レイニー。

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 どうもCBRチャレンジは雨に祟られているようだ。今年のレースシーンそのものも雨に翻弄されることが多いが(モトGP、全日本テスト等然り)CBRでのテストも毎回天候に悩まされている。

 雨は元々得意だし、昨年のJSBチャレンジの際、イヤっていうほどテストが雨だったので、走る気になれない。もちろん雨でもやれることはたくさんある。特に足回りを勉強するにはもってこいの機会だし、アクセレーションが大雑把な人は慎重に行う練習にもなる。ただ、さすがに20年もレースをしてくるとニッキー・ヘイデンのように「雨でもひた走る」というようなことが出来ない。予選やレースであれば喜んで戦うんだけど「雨なんて、その日早く走り出したヤツが一番速いんヤ」と十年くらい前に唸ってた宮城さん(光)を思い出すと、東京からもてぎくんだりまで行く気になれない。

 ということで今回ももてぎのテストをサボった。ちょっと前に右半身を痛めてしまって、未だ手首と手の甲が復活していないので、傷を癒すにはよかったのかもしれないが、もてぎのスポーツ走行スケジュールはそんなに多く組み込まれているわけではないので、結局次の走行はレースウィーク、ということになる。前回のレースから跨ってもいないので、ほとんど二ヶ月ぶりの走行が実戦だ。

「二日あけても問題はない、だが三日目はダメだ」

 最近読むようになったゴルフ雑誌で、プロ連中はよくそんなことを言っている。バイクの場合はどうだろうか。全日本を走っている場合にはそれなりに走行時間が確保されているため、あまりタイムラグを意識することはなかった。走り出して三周もすれば感覚が戻る。しかしこれは絶対走行量が多いからに他ならないためで、普段からあまり乗る機会がない場合には、久しぶりに走る場面では相応の連続走行を必要とする。アクセレーション、ブレーキング、体の前後左右方向への振り出し、絶対速度感、などなど、湯がいて戻さなければならない感覚がたくさんあるからだ。この時間を最短にするには、やはり10LAPほどの全開走行が手っ取り早い。例えばこの間に腕が上がり息が切れても、ピットインはしない。とにかくアクセレーションだけに神経を集中し、後はなるべくハードなピッチングを引き起こすように心がける。すると次のセッションでは驚くほど楽になり、ようやくマシンのセットアップに入れる、というわけだ。

 但しこれがレースウィークとなるとまたハナシは違ってくる。やらなければならないことがたくさんあり、その中で決定事項が連続するために、どっちつかずになってしまうことも多い。そのため事前の設計図は非常に大事で「なにをどこまでしたらどこにたどり着けるのか」ということを明確にしておかなければならない。こんなことは仕事では当たり前のことなんだけど、レースも仕事と同じように往々にして予測と結果が異なるために、プランも作業も柔軟な変化を求められる。その中で「受け入れなければならない」というのも非常に大事だ。これも最近ゴルフの師匠によく言われる言葉なんだけど「圭ちゃん、いいショットもダメなショットもすべて受け入れて戦うのがゴルフだよ」というのがある。確かにその通りで、物理的な限界は心理的な気合でカバーしきれない、といういことだ。負けん気がどうこうというのは物理的な技術が伴わなければ自爆装置に等しく、なんのパワーにもなりえない。その前に解析すべき事柄が山盛りになっているはずなので、まずはその状態を受け入れて戦に入れ、ということなのだ。ゴルフでは飛距離よりもまず正確なショットが求められるように、レースでもまずは正確なライディングが必須だ。ラップタイム然り、各操作然り。これが出来てはじめて道具に対する要求が生きてくる。そんなことを確認するには、レインコンディションというのはうってつけなのだ。

 レインコンディションという単語で思い浮かべるのはウェイン・レイニーだ。シュワンツとのバトルばかりが取り上げられることが多いが、それよりもウェットでの走りが強烈な印象として残っている。「500でもあそこまで雨で走れるんだ」。鈴鹿で実際に見たレイニーの走りはまさしく正確なマシンのようで、しかしとても熱い息吹を感じるものだった。20年近く前かもしれないが、未だ甲高い2サイクルの排気音が水しぶきを上げている映像が焼きついている。時として時間は残酷だけど、あのレイニーの走りを見て感じたインパクトがあったからこそ、雨でもヒザを擦るのが当たり前になったのだ。

 どんなときでも、サーキットを走る場面では、ああいう走りがしたいなあ。

 ※ 画像は07年度用の参考CBRカラーリング。派手かな?レプリカ大歓迎。
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by kei74moto2006 | 2006-09-29 01:02 | 2006-07 もてぎ選手権

vol27 2006もてぎロードレース選手権第三戦 決勝

 ダウンヒルまでに何台かが鼻先を見せたものの、なんとか押さえ込んで二番手で90度に侵入。トップは前回二位のGSXRーK6の選手だ(正式には失格になってしまったが、実質二位だ)。彼のバイクは結構快音を轟かせているという評判だったので、少し様子を窺うことにしようかな、と思っていると、CBR954の黒川選手がショートカットのS字で外側に並んだ。ここで前に行かれてもややこしいので、GSXRのすぐ後ろに入るようにする。

 4コーナーから5コーナーの区間のストレートでGSXRの馬力を観察した。………かなり速い。隣に954が並んでこないことを考えれば、間違いなく自分のCBRのパワーも上がっているはずなのだが、それとは比較にならないほどだった。前回にも結構な差を感じたが、今回はそれよりもさらに大きなビハインドがあるようだ。一周目ということもあってGSXRはペースが安定していないようなので、ひとまず130RからS字でしかけ、パス。トップに立ったのでそのまま一気に全開で走行してみることにした。

 二周目に25秒7までタイムを上げる。そのまま6周目まで25秒台で引っ張った。転ぶ寸前ギリギリ、というほどではなかったが、そこそこのアベレージだ。この間後ろがどうなるのかを観察した。だが、ほぼレコードラップで周回していてもほとんど後続は離れない。どうやらまったくアドバンテージはないようだ。

 どういう展開にしようか考えていると、ダウンヒルエンドでGSXRが鼻先に入ってきた。とりあえず後ろで考えようとついていくことにしたが、GSXRはどうも前に出るとラインが乱れるらしく、タイムが安定しない。もう一度前に出てみると、やはりダウンヒルエンドでやり返された。

 再度後ろで確認することにした。すると、バックストレートから130R進入まではGSXRが速く、その後の区間ではこちらに分があることが分かった。ストレートのビハインドはあるものの、どうにもならないレベルではない。少々後ろで耐えて、チャンスを待つことにする。

 予想外だったのが、周回遅れの出現だ。東コースの12周というのは全日本などに比べれば非常にディスタンスの短いレースだが(倍くらいあると嬉しい)それを考慮してもかなり早い段階で周遅れが出現し初めてしまった。この処理に手間取っていると、勝負できるシーンが少なくなってしまう。貧乏くじをひかないように集中したが、一度ストレートでこちらだけが抜ききれずに引っかかってしまい、あっという間に差が広がってしまった。再度追いつくものの、やはり周遅れの存在が気になる。

 残り四周時点でスパートし、一気にタイムを上げた。25秒5。大体このくらいが限界ラインだ。クリップ付近でも耐え切れずにリヤが流れ出している。勝負どころはコースの後半部分か、もしくは5コーナー。タイミングを見計らってしかけることにする。

 ラスト2ラップ。GSXRも少々バテてきたのか、操作がラフになってきているパートが多い。インツキも厳しいようだ。ライン取りにはいくつかプランがあったので、抜き場所を定める。だが、勝負をはじめようとしたその周にまたしても周遅れに引っかかる。ブルーフラッグはアテにならず(出たり出なかったり、トップに出してこっちには出さない、ということが多かった)抜くしかないのだが、よりによって抜きどころのないショートカットのS字で引っかかってしまったため、どうにもならなかった。結局決めた場所ではかなりのビハインドを追ってしまい、プランは総つぶれ。これがレースだが、しかし………。

 最終ラップに入った。ちょっとやそっとでは追いつけない距離が開いてしまう。しかし今度はさっきと同じショートカットのパートで、トップが周回遅れに手間取っていた。ここで一気に、と狙ったのだが、この前の周に追ったビハインドを詰めるには至らない。とりあえず最後まで諦めずに突っ込んでいくことにする。レースは、ゴールラインを通過するまでけして分からないスポーツだ。

 130RからS字、V字、そして最終コーナーまでにかなりのビハインドを削ったが、抜ききれるほどではなかった。「あと一周あれば確実に………」。
 だが、コンマ5秒まで詰めたところで無情のチェッカー。結局、今回も勝てなかった。

 
 つづく。
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by kei74moto2006 | 2006-08-24 02:02 | 2006-07 もてぎ選手権

vol25 モテロー直前、東コース、スポーツ走行「グッドテスト」

「降水確率60%、局所的な集中豪雨があるかもしれません」

 そんな天気予報の下、ふて腐る気分をなんとかなだめすかして(この辺は本当にゴルフでの精神修行が効いている)もてぎへ。ちなみに道中の常磐道は大雨だった。茂木の天候を案ずるよりも、今は目先の敵、前方のドイツ車をどう攻略してやるかに集中する。

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 ………思案中。

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 攻略。

ワイパーがまるで中指のように見えるのはオレだけだろうか?

 さて、水戸で降りても一向に「局所的な集中豪雨」は収まらず、すなわち局所とは世界単位で見ればこの国全部かなどと諦めつつも、次のホール、ショットでの快心の一撃を淡々と狙うべく北上。するとツインリンクもてぎ周辺では豪雨が小ぶり程度になった。

 コースコンディションはウェット。だが、超悲観的だった天気予報ほどにはひどい状況でもなく、時折強烈な日差しが照りつける。

 「このまま降らなければ………」

 祈るように走行に入ったが、結局一本目途中に再度降り出し、バックストレートはドライ、ダウンヒルで豪雨、ショートカットはドライ、5ゴーナー進入ではウルトラレイン、という超局所集中豪雨をドライタイヤで体験。即、走行中止にする。

 「今年のもてぎはずっとこんな感じだ………」

 オレのレーススケジュールだけでなく、全日本や8耐レベルのテストでも「天候不順」に悩まされていると聞く。確かに全般に雨での走行が多いようだ。だがオレは本番でもない限り雨は走らないので、こういう状況だと何しにサーキットに来たのか分からなくなってしまう。祈りというより呪いをかけるようにして空を睨みつつ、2本目の走行を待った。その間、晴れたり曇ったり、ようやくドライ路面になったと思ったらドシャブリ、というようなことが繰り返され、かなり苛立ってしまった。

 だが、今回は今まで最高といえるほどのテスト陣営。ASアオヤマの青山店長と、友人の強力なエンジニアさんを伴ってのテストだった。だから「こんなシチメンドクセー天気、もうや~めたっと。打ちっ放しいこう」などとはけしていえない状況だった。

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 ハッキリしない天候の中、なんとか集中できるよう気持ちをキープして二本目の走行を待つ。相変わらず湿度はかなり高いものの、厚雲は散り始めている。
 呪いが通じたのか、かろうじて降り出す前に走行開始。東コースをちゃんとしたレベルで走るのははじめてだったので、結構気合を入れていった。

 ちなみに東コースとは、ダウンヒルから立体交差を潜った辺りでショートカットラインに入り、4コーナーに出てきて後は同じ、というレイアウト。オープンマイスターのレコードタイムは1分26秒台で、距離は3.4kmほどだ。

 雨は止んだものの、未だコース上にはウェットな部分がたくさん残り、特にダウンヒル後の立体交差からショートカット、そして5コーナー入り口などはフルウェットに近い状態だった。1分45秒くらいからラップをはじめ、37秒ほどまで上がったとことでピットイン。細かい調整をしてもらう。今回は青さんと友人エンジニアさんがいるので、作業はすこぶる早く的確だ。再度コースインする。

 徐々に乾いてきてはいるものの、そのスピードはゆっくりだ。何しろ湿度が80%近いために、いくら日差しが照りつけても、一度フルウェットになった箇所はなかなか乾こうとしない。結局チェッカーまで、上記三箇所は濡れたままでの走行となった。3つのコーナーではヒザもすれない直立状態で走り、残りは全開で、といのはかなり難しいコンディションだったが、最終的なタイムはまあまあ納得できるレベルに達した。

 なんとか三本目も降らずに走行開始となる。5コーナーはようやくドライとなったが、ダウンヒル後の立体交差は影のままなので、結局乾かずかなり慎重なライディングを求められた。ただ、中古タイヤ的にも今日中にテストを終了せざるをえないような磨耗状態だったので、さらに集中して悪い部分の洗い出しをする。走行中に一度ピットインして再調整、そしてレースラップのテストを行った。

 タイヤが二時間半使用したものと考えれば、かなり安定したラップタイムが刻めた。前戦からすればエンジン、車体ともに大きく仕様変更しているが、今回のテストではそれらを次のレベルまで煮詰めることが出来た。つまり、ようやくCBRチャレンジのベースセッティングというものが出来上がった形だ。後は本番で新品タイヤを装着してどこまでいけるかがキモとなる。これで事前テストは終了、金曜日の公式練習はキャンセルしてゴロゴロする、のではなく、溜まった仕事を片付けなければならない。さて、本戦はどうなるだろう?応援、よろしくです。


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 応援、観戦に来てくださる皆さんへ。

 タイムスケジュールはこの下に掲載した通りです。
 我々スタッフは現地に8時前に到着予定です。なお、パドックは本コースとは異なり、東コース入り口付近となります。ピットは年間エントラントしか使用できないため、東コースピット入り口付近、ちょうどV字コーナーの外側辺りにテントを立てますので(なし塾幟を掲げます)、そこに来てください。

 なお、前回の教訓を踏まえて(つまり待ち時間の長さに超うんざり的な)今回はホットプレートを持ち込んでバーベキューなどをしようかな、と考えております。東コースパドックは驚くほど何もないので、出店などもあまり期待できないような気がします。食べ物、飲み物(クーラーボックスは必須)などは持参した方が無難です。焼けるものであれば、ホットプレートを使用してもらって構いません。肉でも野菜でも栗でもなんでも焼いちゃいましょう。食材提供大歓迎です。予選から決勝までは3時間以上あるので、みんなで楽しいランチを摂りましょう。
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by kei74moto2006 | 2006-08-18 13:17 | 2006-07 もてぎ選手権