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vol53 2007 もてぎ7時間耐久レース(決勝2)

いよいよもて耐の決勝が始まる。

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グリッド上には梨本塾レーシングASアオヤマの面々が和気藹々と集まっている。グランドスタンドにも梨本塾恒例となった大応援団が陣取っている。その中で一人だけ異様なまでの緊張感に包まれていたのが、スタートライダーを務めることになったトシだった。

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まさかの大役を担うことになり、傍目で見ていてもかわいそうなほどに緊張していた。普段は人一倍明るくやんちゃな男から、一切の言葉が消えた。

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そんな中、午前10時キッカリにレースがスタート。

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ル・マン式スタートを決めたトシが、猛者にもみくちゃにされながらも1コーナーへと向かっていく。

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この重要なスタートを含む1スティント目には、著名な国際ライダーも数多く出走している。そんな彼らに混じっての、立派なスタートだった。

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無事に1コーナーを回り、すぐさまレースペースに突入していく。一周目を22位で通過。

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序盤からベスト付近の9秒台、やがてベストラップとなる8秒台を刻みながら、必至に走るトシ。

順位は27番手前後まで落ちてしまったものの、スタートライダーということを考えれば上出来だった。スタートからしっかり1時間を走りきり、26LAPを終えて24位で戻ってきた。

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一方ピット内外の動きも激しい。この後すぐに始まる給油やタイヤ交換シュミレイション、はては梨本塾築地組よっし~によるカキ氷サービスの準備などだ。

「よくやったなトシ!!」

7年前、梨本塾に始めてきたときはジェットヘル姿で膝さえ擦れなかったトシはもういなかった。このトシの頑張りに今度は自分が応える番だ。11時5分、スタートから渾身の力で序盤からフルスパートをかけていく。

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ピットアウトしたときの順位は30位だった。燃費のこともあり回転数は上げられない。しかしその中でベストの走りを探す。すぐに26位、14位、11位、10位と、周回ごとに面白いように順位が上がっていく。

さすがにスプリント時よりタイムは遅かったものの、結局このパートで一気に2位まで浮上することに成功した。予定通りの52LAPを終えて、11時59分にピットへ戻る。今度はそのバトンをさとしに渡す。

「一切順位は気にしなくていい。自分の走りと、後はガソリンランプだけに集中しろ」

さとしにはそう告げた。もて耐は燃費との戦いでもある。特別なプログラミングはしていないが、しかし全開走行をしていたら確実にピットインの回数は増えてしまう。給油で5分間ストップが義務付けられている中で、これは致命傷にしかなりえない。

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12時4分にスタートしていったさとしもまた、2000回転抑えた11000回転までしか使用せずに、11~13秒台をキープする。相当にストレスのたまる走行だったと思うが、ピットアウト時8位まで落ちた順位を3位まで回復させ、さらには29LAPを走りきってみせたのだ。この周回数は、非常に大きかった。

「さとし、ナイスラン!!」

13時9分、1時間5分という長丁場を走りきって戻ってきたさとしをそう讃えた。トシ、さとしともにここまで完璧といっていい走りをしてくれている。ここで1度目のタイヤ交換も同時に行う。ASアオヤマの腕の見せ所だったが、余裕を持ってこれもまた完璧な作業を終える。

さとしの好走でやや燃費的に余裕が生まれたものの、この後のブンゲンのパートで全開に出来るほどの余裕はなかった。ブンゲンにも同じく回転数の制約を入れ、一回目の走行が13時14分にスタートする。

それでも4秒~7秒という粘走を見せ、ピットアウト時13位だった順位を3位まで回復して戻ってきた。午後2時11分、109LAPを消化する。

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『厳しいデス………』

そう顔を歪めるブンゲン。ブンゲンが言いたいことは分かってる、全開で走りたいのだ。しかし毎回のガス残量は数百cc程度しかなかった。全開にすれば、そのときは気持ちがいいかもしれないが、結果何も得られないこともわかっている。

何もエコランのようにパーシャルで走れといっているわけではない。11000回転回せば、少なくとも130馬力以上は稼げている。うまく走らせれば、それほど致命的に遅くなるレベルではなかった。

「よくやった」

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ブンゲンにそう告げ、5分間の給油時間を終えてから、14時16分ピットアウトする。現在の順位は8位だ。

つづく
by kei74moto2006 | 2007-09-02 20:44 | 2007もて耐


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